地下坑道

後は野となれ山となれでは困ります

2012年4月19日

横浜市は、1991年(平成3)8月に地元町内会などから市長宛の調査・対応策の陳情を受けて、1992年(平成4)から1993年(平成5)にかけて現場調査や地質調査を実施しました。

この状況は1994年(平成6)度予算特別委員会・総務局審査で行われた、日本共産党・柴田議員の質問及び田口総務局長の答弁で見てみましょう。

柴田委員:災害防止緊急対策について伺います。
94年度の事業内容について、予算上の事業費を具体的に伺いたい。新年度に何を行うのか具体的にいってください。

田口総務局長:新年度に計上いたしました緊急災害対策の事業費でございますが、内容は2つございます。1つは、先般発見されました保土ヶ谷区仏向町の坑道に関する調査を行い、災害防止のための工事を行うことで、そのための経費4,200万、それから仏向町以外の周辺で同じような坑道があると言われておりますので、その概略調査を行うための調査経費1,100万合計5,300万でございます。

柴田委員:今の報告の中で調査を行ったと、掘削の状況がどの程度かといったことを調査したということですけれども、お話がありましたように、陳情で地元のみなさんは何よりも安全対策をしっかり、基礎的な調査をしてほしいと言うふうな状況だったと思うのですが、調査結果はどういう状況ですか。

田口総務局長:地下坑道の調査結果でございますが、仏向町1700番地の星が丘住宅の地下周辺でございますが、一部埋められているのではっきりわかりませんけれども、約1km以上にわたって碁盤目状に坑道跡があることが確認されたわけであります。それから、坑道跡の土かぶりは薄いところで約3m、厚いところで約15mで、一部放置すると崩れる可能性のある箇所も見かけられると言う状態でございます。掘削の目的も聞き取り調査したわけですが、調査によりますと、この地域の土は二酸化珪素が約70%含まれている珪砂でございまして、このためガラスの原材として使用するために掘削されたのではないかという推察ができるのですが、今の時点では掘削者が誰であるかというのはわからなかったわけでございます。

柴田委員:より具体的にうかがっていきますけれども、その調査の内容、期間はいつからいつまで3年から5年と伺ったのですけれども、調査に費やした費用のこと、調査委員会の構成メンバー、もし委託していれば委託先はどういう内容か伺っておきます。

田口総務局長:調査の内容やりかたでございますが誰がどいう目的で掘ったというのを解明しなければならないと言う中で、鉱業法とか採掘法に関連した掘削の許認可の状況等について関連官庁への照会をおこないました。それらをもとにいたしまして地下坑道内周辺の状況を調べたわけでございます。そして、一部地域について測量地質調査対応策の検討を地元からの陳情書が出された平成3年秋から平成5年にかけて行ったわけでございます。

望まれる早急な対策

地質調査でございますが、防災調査に実績のあります専門業者に委託し、約3.9900万円かけておこなったわけでございます。専門家でございますが地質工学、鉱山学等の関係分野の学識経験者に検討していただいたわけでございます。その結果の主な意見でございますが、土かぶりが薄く、水の影響や地震時の安全性が懸念される部分についてはある程度早急に対策が望まれる、こんな意見をいただいたところでございます。

柴田委員:日本硝子が掘ったと思われるが、そういった状況については聞いてますでしょうか。

田口総務局長:日本硝子に対しましては文書等で照会をしたわけでございまして、珪砂の採掘の有無、ガラス材料として使用したかどうか、いつごろ掘ったか、会社の歴史こんなものを問い合わせをしました。その結果ですと、日本硝子としては採掘した事実はない、珪砂を使用したと推定はされるけれども、これは採掘者から購入しているが裏づけ資料はない、こんなご返事をいただいたところでございます。

回答概要

平成6年3月1日

平成3年12月25日付日本硝子株式会社代表取締役社長岸星一より横浜市長高秀秀信あて回答があった。

回答については、書類等の裏付けとなるものが存在せず、退職した元従業員からの伝聞を聴取したものも含まれた内容となっている。

回答骨子

弊社が掘削した事実なし。
当該坑道からの掘削物を弊社の横浜工場でガラス原料の珪砂として使用したことは事実と推測できるが、裏付けとなる資料はなし。
当該坑道から掘削した珪砂を弊社の横浜工場で購入したことは事実と推測できるが、購入先を特定する資料はなし。
弊社の社史はなし。

この日本硝子㈱からの回答は、日本硝子で採掘した事実はないが、よその会社で採掘した珪砂を購入して使用したことはあるというもの。先に記載した関連会社の名前をみれば明らかなことです。また、社史はないといっていますが、記念誌が発行されています。

地下坑道にたいする国の対応

本件のようなものについて、国ではどのように考えているのか調査してみました。

【中島武敏衆議院議員に調査依頼したその結果が板垣秘書から報告された。】

image19日、通産省の担当者2名がきて、次のとおり報告していった。

保土ヶ谷区の地下坑道について調査したが、通産省にはまったく資料がない。明治末期から大正にかけて掘られたもようで、明治38年制定の鉱業法では、珪砂の掘削は許認可の対象になっておらず、民間業者と地主間の契約で無制限に掘削されていた模様である。

また大正年間はガラス生産も少なく、珪砂の需要そのものは圧倒的に少なく、問題にならなかったらしい。(しかし、地下坑道が縦横上下に大規模に掘られている図を見せたら驚いていたようです。)

その後、昭和25年に鉱業法が改正され、珪砂も許認可の範疇に入ったが、そのころからは、海外からの輸入に頼るようになったので、国内での掘削は無くなったと思われる。

以上から通産省としては、法的に責任はなく、また救済措置の余地もない。しかし、当面、横浜市民の住居、道路について責任を持つ横浜市当局に調査と対処を要求することは必要であると考える。(なお2年前に横浜市から本問題について問合せがあったとのことです。)

ブログ新着記事

  • JCPWEB.JPは、日本共産党の議員・候補者・議員団・地方組織のサイト制作・管理・サポートをしています。ホームページ開設・リニューアル、ブログ制作・運営サポートなど、お気軽にお問い合わせください。
PAGE TOP